
「今日はお客さんを呼んであるんだ」

「客?誰だ」

「じゃーん!オレだよ!」

「ちょ、ルディ!?お前かよ……」

「そういうわけで、今日のゲストはガルディアさんの弟、ルディ君です」

「……似てねぇな、お前ら」

「あはは、似てないよね」

「うるせぇ黙れ!」

「まぁ、よくある事だろう。僕だって親とは全く似ていなかったしね」

「あんたの場合、家族がいるっていう事自体想像できねーな……」

「(兄弟……いいなぁ)じゃあ早速だけど、これからのストーリー展開とかについてちょっとだけ聞いちゃおうかな。ルディ君、どうなるの?」

「ばか!それは企業秘密だ!」

「いいじゃん、ちょっとくらいなら」

「……ちょっとだけだぞ。楽しみにしている人だっているかもしれないんだからな」

「分かってるって。えーと、オヤジを探して竜に会いに行くことになるみたい」

「ふむふむ。ブラスみたいな強引な竜じゃないといいね」

「オレとしては、ああいう親しみやすい人だったらいいんだけどな~」

「人じゃないし……そういえば、ここで喋ってる時ってあの赤トカゲはどこにいるんだ?いつもお前にくっついてるのによ」

「大魔導師さんが気に食わないから一緒にいたくないんだってさ。わがままだよね」

「人には相性があるからね。それも仕方がないことさ」

「いつもすみません……こんなに良い人なのに、何であんなに毛嫌いするんだろうね。分からないな」

「(時々ものすごくズレてるからじゃねーのか……)俺はどちらってーと、そこのやる気のない野郎と一緒にいたくねーな」

「興味のねぇ事にはあまり関わらないようにしてるんだよ。お前さんみたいな煩いのとは特に、な」

「んだとコラー!」

「二人とも、毎回毎回止めようよ~。皆、性格も考え方も違うんだから、少しくらい気に入らなくってもガマンしなきゃ……」

「おれは構わないぜ。喧嘩すんのも面倒くせぇ」

「コイツの場合少しくらいじゃなくて、世界の果てで大声で叫びたいほど気に入らねー!」

「……ルディ君、ガルディアさんっていつもああなの?」

「そうだよ」

「やっぱり、兄弟って……大変かも……」

「ふむ、確かにそれは一理あるかもしれないね。けど、喧嘩するほど仲が良いというだろう?」

「だよね~。何だかんだいって二人とも結構似てるし!」

「似てねー!一緒にすんなー!」

「見た目だけなら似てないこともねぇな。……さて、帰って寝るか」
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