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「節分って何だ?」

「東の秘国の伝統行事だよ。マメをまいて鬼を追い払う……らしいんだけど、おれも実は良く知らない」

「マメなんかで鬼が退治できんのかよ」

「実際はどうであれ、鬼という怪物が豆を嫌う民話があるから、それが元になっているんだろうね」

「じゃあ物は試しということで、やってみるか?」

「ふむ、たまにはそれもいいかもしれないね。では、まず僕が異界からホンモノの鬼を召喚……」

「わー! 止めて下さいよ!」

「いいじゃねぇか、戦ろうぜ。面白そうだし」

「面白いどころか死ぬっつーの!」

「そうかい? 残念だね」

「危ないところだった……えーと、この本によると、こういう時は誰かが鬼役になってマメをぶつけられるみたい」

「誰がやるんだよ」

「……くじ引き?」

「そうしようそうしよう。じゃ、この四本の紙のうち先っちょが赤いのを引いたやつが鬼な……っておや? グレイスのヤツはどこいった?」

「帰ったよ」

「何ー!? あの野郎、自分がくじ運悪いからって逃げやがったな!」

「まぁまぁ。それじゃ僕が引き受けよう。それでいいだろう?」

「えっ! いいんですか?」

「こういうものは年長者がやるのが基本だからね。さぁ、気が済むまで遊びたまえ」

「じゃあお言葉に甘えて……うりゃー!」

「ガっ、ガルディアさん、力みすぎだよ。それじゃ痛いじゃないか」

「あっそうか! スマン、ちょっと力入れすぎ……て、あれ?」

「どうしたんだい?」

「俺、外したか? 涼しい顔されてるんだが」

「いや、当たっているよ。試しにもう一度投げてみたまえ」

「じゃ、今度はおれが」

「グレイスさん……帰ったんじゃ……」

「あーっ、マメが当たる瞬間に消えてんじゃねーか!」

「丁度今、空間操作の呪詛の調整をしていて、テスト代わりに使ってみようと思ってね。ふむ、なかなか良い出来だ」

「これじゃー豆まきの意味ねーじゃん……」

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